ピラニアナッテリー
学名 Serrasalmus nattereri
ピラニアについて
ピラニアとは南米はアマゾンに生息するカラシン科の仲間で人食い魚としても有名な魚である。
しかし実際は驚くほど臆病で群れでの生活を好む獰猛というイメージとは少しかけ離れた魚でもある。
野生種は主に他の魚や小型の動物を捕食するようで、川で泳ぐ大型の生き物を襲うことはないようである。
ただしイエローピラニア、ブラックピラニアなどはかなり獰猛であるため、飼育する際には十分に注意が必要である。
飼育の前に
臆病で群れで生活するピラニアは、単独もしくは少数で飼育すると間違いなく水槽の奥から出てこない。
その姿は凶暴や獰猛といったイメージとは程遠いものである。
ピラニアナッテリーを飼うには複数で飼うのが基本となる。
ただしイエロー、ブラックなどは単独飼育しか出来ない。
飼い方
幼魚の飼育には60cm水槽でも問題ないが将来的には90cm以上が必要となる。
底砂は敷くならば暗めのもの、幼魚時は赤虫をメインとするので敷かない方が良い。

・水質について
水質への順応性はかなり高い。
野生では弱酸性の環境だが、珊瑚を使用していた水槽でも平気である。
与える餌により水はあっという間に酸性に傾いてしまうのでその防御策として珊瑚を少量使用する。

・ろ過について
投げ込み式など水槽内にエアホースがぶら下がっていると必ず噛まれることを考慮する。

・保温について
サーモの検温部などはしっかりと止め、ガードする。
キスゴムが劣化して水槽内でゆらゆらしていると必ず齧られる。
その他ヒーターのコードも必ず齧られると考え、塩ビパイプや市販のコードカバーなどで覆う。
餌について
餌は何でも食う。
幼魚時は赤虫をメインに配合飼料にも目をいかせる。
小型カラシン(ネオンテトラなど)の食べっぷりと同じく、ピラニアは食っては離れてまた食うという食い方をする。
生きた餌を与えると複数の個体で代わる代わる攻撃を加え、見る見るうちにバラバラにされるため水が汚れる。

複数飼育では、一体でも配合飼料に興味を示せば他の個体も食い始めるので、簡単に餌付かせることが可能。
幼魚のうちは共食いの可能性があるので空腹にはしないように心がける。

10cm程に成長したら配合飼料を中心に、食わないならばメダカや冷凍エビなどを与える。
成魚には配合飼料をメインに、冷凍エビや子赤などを与える。
また刺身やササミも当然食うが、水を汚すため余りお勧め出来ない。
混泳ついて
多種との混泳は家庭環境では不可。
日常の管理
与えた餌の種類により水を相当汚すため、通常は1週間に一度の水換えを心がける。
水槽内に手を入れる際には十分に注意する。
水換えにはセパレターなどを用いたり、厚手の手袋を使用する。
驚かせると攻撃する可能性があるので十分に注意する。
生きた餌を与えた場合、死骸の一部が沈殿している場合があるので見つけ次第取り除く。